診断やワークシートを無料特典にする場合は、形式名を決める前に、どこまでを特典に担わせるかを決めます。読者が一つの課題を整理することと、個別の正解を出すことは別だからです。
この記事では、診断・ワークシート型を、現状を見渡して次の行動を考える入口として扱います。個別判定、学術的な判定、精度保証、設問、採点、結果の出し方、制作方法は扱いません。
診断・ワークシートは、正解を出すためのものではない
診断・ワークシート型の特典は、読者が一つの課題を整理し、次に確認することを選ぶための枠にします。特典が結論を代わりに決めるのではなく、読者が自分の状況を書いて見渡せる状態をつくります。
最初に、次の四項目を一文ずつ書いてください。
| 書く項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 扱う一問題 | 読者がいま整理する問い |
| 整理する項目 | 状況を見渡すために書くこと |
| 扱わない判断 | この特典では結論を出さないこと |
| 次にできること | 記入後に読者が選べる確認 |
四項目がつながり、扱わない判断を一つ以上示せれば候補に残します。正解や個別の結論を特典内で決める必要がある場合は、この形式の範囲を超えるため、役割を狭めてください。
形式名より先に、境界を置く
診断にするかワークシートにするかを決める前に、扱うテーマと範囲を一つに絞ります。形式名を決めても、特典が担う判断の範囲までは決まらないからです。
僕は、テーマを先に決めてから形式を選び、テンプレートやチェックリストには使い方や考え方を添えてきました。特典は一テーマ・一問題へ絞り、全体を先に示してから必要な要素を補う形で組んでいます。そのため、ここでも形式名から始めず、読者が整理する一問題と扱わない判断を先に分けます。
| 境界 | 書くこと | 判断 |
|---|---|---|
| 扱う範囲 | 読者が自分で記入して見渡せること | 一問題の中に収まるか |
| 扱わない範囲 | 専門的な判定や個別の結論が必要なこと | 特典から明確に分けられるか |
| 利用後 | 読者が次に確かめられること | 今回の問いの続きになっているか |
扱う範囲と扱わない範囲を分けられれば次へ進みます。どちらかが空欄なら、診断・ワークシートという名称を付ける前に、テーマと一問題へ戻ります。
見渡すための枠として候補にする
次に、読者が記入する項目を並べます。項目は答えを誘導するためではなく、現在地と次に確かめることを分けて見渡すために置きます。
| 記入欄 | 読者が書くこと | 含めないこと |
|---|---|---|
| 現在地 | いま起きていること | 原因の断定 |
| 困っている場面 | どこで止まっているか | 人物全体の評価 |
| 確認済み | すでに分かっていること | 根拠のない判定 |
| 未確認 | これから確かめること | 個別の正解 |
| 次の一手 | 自分で選べる小さな確認 | 選択の強制 |

五つの欄を記入したあとに、読者がいま分かっていること / まだ分からないこと / 次に確かめる一つを説明できれば、見渡す枠として成立しています。記入結果だけで個別の結論を決める構成になった場合は、扱わない範囲へ戻してください。
一つの特典に判断を集めすぎない
一つの診断・ワークシート型特典に、すべての判断を集めません。範囲が広がるほど、一つの課題を整理する役割と、個別の結論を出す役割が混ざるからです。
いま置いた記入欄を、次の条件で確認します。
- すべての欄が同じ一問題に答えている。
- 一つの欄に複数の判断を求めていない。
- 記入しただけでは決められないことを、扱わない範囲へ分けている。
- 次の一手が一つに絞られている。
一つでも当てはまらない場合は、新しい欄を足さず、問題を分けます。追加したい論点は別の特典候補として置き、今回の特典には残しません。
迷うときは、正解を出そうとしていないかを確認する
最後に、特典が整理の入口に留まっているかを確認します。
| 最終確認 | はいの場合 | いいえの場合 |
|---|---|---|
| 扱う一問題を説明できる | 次へ | テーマを絞る |
| 扱わない判断を示せる | 次へ | 境界を書き直す |
| 記入後に分かることを一文にできる | 次へ | 記入欄を減らす |
| 個別の正解を出していない | 次へ | 結論を特典から外す |
| 次に確かめることが一つである | 完了 | 最初の未確認事項だけを残す |
診断・ワークシート型の無料特典は、一つの課題を整理し、次の行動を考える入口として設計します。扱う一問題 / 整理する項目 / 扱わない判断 / 次にできることを一文ずつ説明できれば完了です。








