無料特典で約束すべきこと|読者が受け取る理由を整える

無料特典を用意するとき、登録前に何を約束するかが曖昧になりやすいものです。先に整えたいのは、受取物が実際に満たせる範囲の約束です。

メルマガ登録特典でも、登録前に示す課題と、受取物が渡す理解の範囲をそろえます。

無料特典の約束は、受取物が扱う課題、受取後に得られる理解または小さな前進、使う場面、扱う範囲をそろえ、実際の受取物が満たせる大きさにします。ここでは、登録前に何を約束するかを整えるための考え方を見ていきます。

目次

無料特典の約束は「登録してください」ではない

「登録すると受け取れます」は、受け取り方の説明です。それだけでは、受取物が扱う課題や、持ち帰れる理解までは伝わりません。

登録前には、受取物が扱う問題と、どこまで確認できるのかを示します。最初に確認することや、次に見る場所は、受取物にある材料の範囲で置きます。

ここでいう前進は、大きな結果を約束することではありません。状況の整理、判断の材料、次の作業に着手するための確認事項といった一歩です。特典で渡せるものを受け取る前に分かる言葉にしておくことが大切です。

約束を考えるときは、媒体名や形式の名前から始めない方が整理しやすくなります。先に見るのは、受取物が扱う課題と持ち帰れる理解です。無料であることや、受け取る方法はその後に説明できます。

僕は、内容の最初に当初の約束を果たすことを置いていました。登録前の一文を見て、受取物のどの部分がその約束を満たすかを確認してください。

まず、読者が解きたい課題を明らかにする

約束の出発点は、受取物がどの課題を扱うのかです。ここがぼんやりしていると、あとから前進や利用場面を足しても、何のための特典なのかが定まりません。

課題は、広い願望のまま置かない方がよいでしょう。「よくしたい」「整えたい」といった言葉だけでは、受取物が扱う範囲を確かめにくいからです。受取物が扱う問題を一文にすると、約束の範囲を点検できます。

このとき、課題を細かく分析したり、対象を選び直したりする必要はありません。登録前の約束として確かめたいのは、受取物が助ける問題が一つの言葉で言えるかどうかです。

たとえば、次のような問いで点検できます。

  • 受取物は、何を進める場面を扱うのか
  • その途中の、どこに迷いや負担があるのか
  • この特典を受け取ることで、何についての手掛かりを得られるのか

答えがいくつも並ぶなら、約束の範囲が広すぎる可能性があります。この受取物で最初に扱う一点を見つけます。

僕は、最初の約束を内容で果たす順にしていました。受取物が扱う問題を一文にし、その範囲で約束できるかを点検してください。

受取後に得られる理解・小さな前進を示す

課題が見えたら、次に考えるのは、受取物から何を持ち帰れるかです。

ここで「すべて解決できる」と言う必要はありません。むしろ、無料特典で渡せる理解や前進を小さく、具体的に置く方が、約束と実際の受取物がそろいます。

小さな前進には、いくつかの形があります。

  • いまの状況を見直すための観点が分かる
  • 迷っていたことを判断する材料がそろう
  • 次に確認することを決められる
  • 最初の作業に着手する準備ができる

どれを約束に含めるかは、特典が実際に渡せるものによって決まります。受取物を開いた後に何を確認するかを具体的に置くのは、行動を強制するためではありません。特典が扱う範囲を利用場面に結び付けるためです。

「分かる」という言葉も使えますが、何が分かるのかを確かめます。全体の見取り図が分かるのか、最初の確認事項が分かるのか、判断の基準が分かるのか。理解の中身を一段具体的にすると、受取後の前進も見えやすくなります。

反対に、受取物の中にない結果まで含めないようにします。短時間でできる、必ずうまくいくといった表現を足しても、特典の価値が明瞭になるわけではありません。受取物にある理解や一歩を正確に示すことが約束の役割です。

僕は、当初の約束を果たした後に全体を示し、それから要素の説明へ進めていました。何が分かるかと次に確認できることを受取物にある材料までに留めて照合してください。

利用場面と扱う範囲を一緒に決める

同じ内容でも、いつ使うものかを置くと、受取物が扱う範囲を確認できます。

利用場面とは、特別な状況を細かく設定することではありません。「始める前に確認したいとき」「途中で迷ったとき」「最初に整理したいとき」のように、受取物を開くタイミングを示すことです。

場面を置くと、扱う範囲も決めやすくなります。たとえば、始める前の確認を助ける特典なら、作業を完了するところまでを約束に含める必要はありません。途中の迷いを整理する特典なら、すべての判断を代わりに下すものではありません。

解きたい課題、受取後の小さな前進、利用場面、扱う範囲をそろえ、受取物が満たせる大きさの約束にする図。

約束を整えるときは、次の四つを一緒に眺めます。

  • 解きたい課題は何か
  • 受取後に得られる理解、または小さな前進は何か
  • どんな場面で使うものか
  • この受取物では、どこまでを扱うのか

四つのうち一つだけを強くしても、約束は安定しません。課題が広く、扱う範囲が書かれていなければ期待が大きくなります。小さな前進だけが書かれていて、どの場面で使うのかが見えなければ、自分に必要かを判断できません。

無料特典の約束は、受取物が満たせる範囲にそろえます。受取物が何を扱い、どこまでを扱わないのかを四つの観点で照合してください。

僕は、最初の約束を内容で満たし、全体を示してから要素へ進めていました。使う場面と扱わないことを一文ずつ確かめ、約束が受取物の外へ出ていないかを見てください。

約束を小さくする三つのチェック

無料特典の約束を絞るときは、最初に選択肢、主張、次の行動を一つずつに寄せます。受取物に情報が多くても、入口で全部を約束すると、読者は何を受け取れるのか判断しにくくなるからです。

選択肢・主張・次の行動を一つに寄せる

まず、特典が扱う選択肢を一つ決めます。次に、その選択肢を考えるために伝える主張を一つ置きます。最後に、受け取った後にできる行動を一つにします。ここでいう行動は成果の約束ではなく、確認する、書き出す、比べるといった受取物の範囲内の一歩です。

僕は、説明を増やす前に、何を選んでもらうのか、何を伝えるのか、次に何をしてもらうのかを分けてきました。たとえば、複数の問題、複数の結論、複数の行動が一文に入ったら、その約束は受取物より大きくなっていないかを確認します。

  • 選択肢は一つか
  • 持ち帰る主張は一つか
  • 受取後の行動は一つか

三つが一つずつでも、受取物にその材料がなければ約束にはできません。反対に、材料が多くても、入口で全部を並べる必要はありません。読者が受け取る理由を判断でき、受取物で守れる大きさまで戻します。

三つの確認と、守れる範囲へ戻す関係を次の図にまとめます。

無料特典の選択肢、主張、次の行動を一つに絞り、渡せる範囲の約束へまとめる図
無料特典の約束を選択肢・主張・次の行動から絞る図

対象と問題を決め直す作業は、約束づくりとは分けて確認します。約束が広がる場合は、先に誰のどの問題を扱うかを決めるところへ戻ってください。本記事で決めるのは、対象が定まった後に何を約束するかだけです。

約束と受取物の範囲をそろえる

約束ができたら、最後に受取物がその約束を満たせるかを確認します。ここで確認するのは、見せ方や順番ではなく、約束の大きさです。

登録前に示した課題や持ち帰る理解と、受取物の中にある材料を並べます。約束したことが受取物にあるか、受取物で扱わないことまで入口に含めていないかを確認します。

次の三点を並べてみてください。

  • 約束した課題を受取物で実際に扱っているか
  • 約束した理解や小さな前進につながる材料があるか
  • 受取物で扱わないことまで、入口で含めていないか

この確認は、受取物を豪華にするためのものではありません。最初に置いた約束を果たせる状態にするためのものです。情報を増やす必要があるとは限らず、約束の方を受取物の範囲に合わせて整えることもあります。

中身をどのように並べるかは別の検討です。ここでは、登録前に示す一文が、受け取った後の体験とずれないかだけを確かめます。

僕は、当初の約束を果たした後に全体を示し、各要素を説明する構成にしていました。約束した課題、持ち帰るもの、扱わない範囲を受取物と並べ、足りないなら中身か約束のどちらを整えるか判断してください。

まとめ

無料特典は、登録のためだけに置くものではありません。いまの問題を少し前へ進めるための受取物です。

約束を考えるときは、解きたい課題、受取後に得られる理解または小さな前進、利用場面、扱う範囲をそろえます。そして、実際の受取物が満たせる大きさだけを約束します。

登録前に約束したことと、受取物が実際に渡せることを一文ずつ確かめてみてください。約束と受取物の範囲がそろっているかを確認します。


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この記事を書いた人

中村純のアバター 中村純 株式会社オフィスNJ代表

株式会社オフィスNJ代表 中村純

大学を留年し同期から半年遅れで卒業。フリーター&バンドマン時代を経て、バンド活動の終了とともにマーケティング・コピーライティングの世界を知る。

2015年6月、(株)コンサルタントラボラトリーに参画。

以降、社内のコピーライティング全般を手がけるほか、広告・販売戦略の立案やマーケティングファネルの設計、安定的に毎月“完全自動”で売上が上がる仕組みの構築なども手がける。

コンラボ社に参画してからの約3年半の間にコピーで関わった案件の総売上は7億4529万円以上。

現在は独立し、企業や団体のサポートをする一方で、『個人起業家のためのベーシックなマーケティング&コピーライティングスキル教育のインフラを構築する』ためにコンテンツビジネスを展開している。

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